トーマス・A・コフート教授講演記録が
精神分析研究 vol. 66 No.4(2023)に掲載されました!
翻訳者 池志保 (監修)
外山敬・西山豪
コフート教授 招聘講演会
テーマ:精神分析と語られない歴史
【盛会のうちに終了した講演会の様子をお届けしております。(再生時間9分4秒)】
講 師:Thomas Kohut, Ph.D. (ウィリアムズ大学教授)
日 時:2022 年 2 月 6 日(日) 9:30-12:00 (JST 日本時間)
2022 年 2 月 5 日(土) 19:30-22:00(EST 米国時間)
司 会:外山敬(慈圭病院)
指定討論:安村直己(甲子園大学)
鈴村亜紀子(三菱重工)
通 訳:葛⻄真記子(鳴門教育大学)
池志保(福岡県立大学)
場 所:オンライン会議室 (Zoom)
申し込み:盛会の内に終了いたしました
参加資格:日本精神分析学会会員、JAPSP会員
または心理臨床や精神医学に関わる
資格を持つ専門家、心理を学ぶ大学院生など
定 員: 先着50名
参加費:日本精神分析学会会員&JAPSP会員 2,000 円
日本精神分析学会非会員&JAPSP会員 3,000 円
日本精神分析学会会員&JAPSP非会員 3,000 円
日本精神分析学会非会員&JAPSP 非会員 4,000 円
問い合わせ先:JAPSP国際プロジェクト事務局
internationalprojectjapsp@gmail.com
§ 本講演に向けて §
この度、自己心理学の創始者ハインツ・コフートのご息子トーマス・コフート教授をお迎えして海外講師講演会を開催することが決まりました。T. コフート教授は歴史学を専攻しながら精神分析を学んでおり、精神分析の訓練を受けた後、現職の米国リベラル・アーツの名門ウィリアムズ大学で歴史学を教えています。父ハインツ・コフートや、幼少期に父を通して親しい交流があったアンナ・フロイトなどの精神分析家から影響を受けています。2001 年以降には、オースティン・リッグスセンターで再び精神分析に関する仕事に従事し、同センター評議員や同センター内エリクソン研究所にて助言を与える学者評議員を務めてきました。T. コフート教授は患者個人の人生を社会文化的・歴史的文脈から完全に切り離して理解することはできないことについて洞察を深めています。これらの研究は、教授の研究対象に留まらず、第二次世界大戦前後における本邦の歴史、あるいはまた近年の東日本大震災や今現在のコロナ禍のトラウマや罪悪感にまつわる精神分析、精神分析的心理療法を考える上でも大いに役立つものと思われます。
§ T. コフート教授からのメッセージ §
今回の講演では、精神分析家や精神分析をオリエンテーションとする心理療法家がもっと一般的に理解しておく必要があること、すなわち、歴史や文化が実際に自己、患者の自己、セラピストの自己に及ぼしている、強力な心理的影響について述べていきたいと思います。このことをお示しするためにも、私自身の仕事から例を紹介したり、ウィーン大会(第41回IAPSP国際自己心理学会年次大会)で述べたような、ホロコーストが私の父や自己心理学の発展に与えた影響ついて紹介していきます。(2021年9月27日)
国際プロジェクト実行員会
池志保(実行委員長)・西山豪(JAPSP運営委員長)
宍戸靖子・小林陵・小林美佐子・長谷川恭子・外山敬
田中あかり・川本こずえ・小橋亮介・山本誠司
本プロジェクトは日本精神分析学会2021年度国際交流助成事業より採択いただきました。